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アンビエントホームとお客様との家づくり日記をお届けします。

2020.06.15

パッシブデザインのお勉強-ミニ⑦-

こんにちは、専務の藤本です。
本日も、パッシブデザインに出てくる重要語句のお話をします。

今日は「ηAC値」「ηAH値」「μ値」について。
まずは読み方のご紹介です。

「ηAC」・・・・・イータ エーシー
「ηAH」・・・・・イータ エーエイチ
「 μ 」 ・・・・・ミュー

この3つは全て、「日射取得性能」を表す数値です。
ではなぜ、同じ内容なのに、3つの表現があるのでしょうか。
それぞれの内容を具体的に見ていきましょう。

家博Ⅱ外皮計算結果_01.jpg

●μ値(夏期日射取得係数) 
 夏期における日射の入りやすさを表します。
 値が小さいほど、日射が入りづらく、冷房効率が高くなります。

 μ値=冷房期に屋根・外壁・窓から侵入する日射量合計〔W/(W/㎡K〕/延床面積〔㎡〕

●ηAC値(冷房期の平均日射取得率)
 冷房期における日射の入りやすさを表します。
 値が小さいほど、日射が入りづらく、冷房効率が高くなります。

 ηAC値=冷房期に屋根・外壁・窓から侵入する日射量合計〔W/(W/㎡K〕/外皮面積〔㎡〕×100

●ηAH値(暖房期の平均日射取得率)
 暖房期における日射の入りやすさを表します。
 値が大きいほど、日射が入りやすく、暖房効率が高くなります。

 ηAH値=暖房期に屋根・外壁・窓から侵入する日射量合計〔W/(W/㎡K〕/外皮面積〔㎡〕×100


平成11年省エネ基準では、夏の日射取得性能はμ値で示されることになっていました(冬の日射取得性能を示す数値はなかった)が、
平成28年省エネ基準では、夏の日射取得性能はηAC値で、冬の日射取得性能はηAH値で示されるようになりました。
Q値→UA値と同じように、国の制度変化に伴って表現も変化しているというわけです。
なので、同じ内容で3つの表現が誕生したのですね。

syouene.PNG

国土交通省資料より

日射取得は夏場と冬場で考え方が逆転しますので、夏場のことだけを考えてはいけません。
冬場の日射取得も考えて、南側の窓は大きく取り、夏場は庇やヨシズなどの日除け部材で日射遮蔽すると、
エネルギー効率の良い、快適な室内環境が実現できます。

次回は、「熱還流率(U値)」と「年間暖冷房負荷」につてお話したいと思います。


y.fujimoto

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